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2008年5月14日 (水)

昨年最も腹の立った政策とは?

「政治経済の混迷を斬る ~“竹中チーム”再結集~」その22
―第3部「政策不況」―

“チーム・ポリシー・ウォッチ”メンバーが特別ゲストを迎えて激論を展開 岸博幸: 第3部、まとめのセッションでございます。最初、「昨年(2007年)1年で最も腹の立った政策は何か」を少し議論して、その後、皆さまから質問を受けたいと思っています。

ここにポリシーウォッチのメンバーで議論して、「ちょっとこれ問題があるよね」となった政策を、とりあえず例示として書いております。この中から特に選ぶ必要はないのですが、とりあえずメンバー全員に一言ずつ、特にどの政策が去年1年で腹が立ったかを順番にしていただきたいと思います。

跡田直澄: 私はもう最初の発表からもわかる通り、成長を妨げるような政策をとってくれた、法人税議論を先送りしたというところが、一番頭に来ているところです。

ついでにいうと、タクシーが好きなんですけれど、タクシーの料金が上がったという、要するに規制改革を否定するような、ばかげた運賃値上げをしたという、そこに頭に来ているところはあります。

ロバート・フェルドマン: 私が一番腹が立ったのは、やはり道路財源の問題です。これ非常に象徴的なもので、まさに安倍政権も半分そうだったのですけれど、福田政権が……

100%既得権益に頭を下げたということだと思います。加えて、改革を進めたくない民間企業に生きる人たちがこれを見て、「ああ、我々頑張らなくて もいい、政府が救ってくれるだろう」という非常に悪い効果を起こしたということだと思いますので、いわゆるシグナル効果として、非常に大きな悪影響を与え たのではないかと思います。

野村修也: 私はいろいろ自分が携わった関係では、行革 のこの3つは非常に腹が立っているわけなんですけれども、本業の方でいきますと、買収防衛策に対する最高裁の判決というのは、ちょっと問題があるかなとい うふうに思っています。なぜかと言いますと、3分の2以上の株主が賛成していることから、「だったら、買収防衛してもいいでしょう」という話なんですが、 公開買い付けかけられても3分の2の株主が賛成していたら、放っておけばいいんですよね。これはマーケットで、放っておけば何のお金も使わなくても解決で きた問題なんです。

実はあのとき、もう1つ別な会社が狙われていたんですが、そこは何もしませんでした。そうしたら、お金も何も使わずに解決してしまったんですね。「一体これって何なんだろう?」ということが、ちょっと疑問が多いということで、ちょっと腹が立っているということであります。

冨山和彦: 特定するのは難しいのですが、全体として何をやりたいんだ か訳の分からない政策ばっかりになっているというのが、一番腹立たしいところでありまして、経営上それは一番やってはいけないことなんです。何を言われて いるんだかわからない、だいたいくだらない人が経営していると、何でも総花でやりますと。できるわけがないのです。

あえて言えば、「経済成長もします」と言いながら、「財政再建もやる」と言いながら、ばら撒きもやりますと言って、「格差是正もする」って、こんなのできるわけないので、それが一番腹が立っています。

さらに一点、スペシフィックに言えば、さっきの最高裁判決に限らず、私も元法律をやっていたのでいろいろ言いたいことはあるのですが、会社法関連に かかわる一連の判決は相当低劣です。中には、資本主義国において「金もうけをすることに震撼する」と言った判事がいるんですよ。そんな判事に震撼するんで すけれど(笑)、こっちは。

そういうことを平気で判決で言う低劣な司法をつくってきた、だいたい日本人は皆さん、マスコミ含めて司法に対しては優しすぎます。かつては、マスコミはもっと批判をしていましたよ、最高裁判所の判決に関して。もっと私は批判すべきだと、結構腹が立っています。

※この記事は、2008年1月4日にアカデミーヒルズで開催したパネルディスカッション「政治経済の混迷を斬る ~“竹中チーム”再結集~ at アカデミーヒルズ」の全文掲載です。全29章中の第22章に当たります。

※当日使用した資料は、「チーム・ポリシーウォッチ」のサイトで公開されています。


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