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2008年4月25日 (金)

政党はマニフェストで中長期的な基本方針を

「政治経済の混迷を斬る ~“竹中チーム”再結集~」その16
―第2部「日本は変われるのか」―

松原聡: 現実がどうかというと、そのように政策は進まないと思うのです。加藤先生が「官が悪い」「官が悪い」とおっしゃいましたが、構造的にしょうがないと思うのは、官僚の方はやはり2、3年でポジションを替わっていきますから、その間うまくいっていればいいわけです。5年先10年先を見通す必要は実はないんです。

不幸なことだと思いますが、政治家も全く同じです。特に衆議院の場合は、3年ぐらいで総選挙、どんなに長くても4年しか任期がないわけでありますから、次の選挙で勝つことを考えればいいわけでありまして、5年後10年後を考える必要は実はないんです。

その意味で、政策決定する官僚の方も数年のタイムスパンでしか、ものを考えないような仕組みになっている、政治家の方も同じだと。私が申し上げた、総合的で中期的で明確な目標を持った改革ができるのかというと……

非常にそれができにくい仕組みに今の日本社会、政治、意思決定の形がなっているということだと思うのです。

私は橋本行革というのは結構評価しておりまして、経済財政諮問会議をつくったのも橋本行革です。その経済財政諮問会議というのを考えてみると、実は 政策を総合化しようと、それからその中に民間議員を入れて、短期的な官僚とか政治家の発想じゃない中長期的な発想に基づいて日本の政策を考えようと、そう いう形で経済財政諮問会議があって、私は「これはうまくいった」と思っているのです。

だけれど、そこから先が厳しくて、冒頭前半で竹中さんから話があったように、その一番頑張ってもらわなければいけない、仕組みとしてそこが頑張らな ければいけない経済財政諮問会議の中の民間議員が駄目になってしまっている。じゃあ、これから先の日本社会、一体どうすればいいのかと、こんなようなとこ ろに、私は今来てしまっていると思うのです。

一言だけ最後に申し上げると、こういう状況の中で、じゃあどうすればいいのか。やはり政党がマニフェストで、もちろん細かい数字を出して辻褄が合う か合わないかも大事ですが、むしろ5年10年先を見据えた、しっかりとした基本方針を出して、なおかつ、例えばですけれど、「うちの政党は、経済財政諮問 会議の民間議員をこの4人にする。竹中平蔵、もう一度、今度は民間議員で戻ってくれ」みたいなですね、そのぐらいのところを国民に訴えかけて、初めて何か 改革が進むのかなというぐらいの、ちょっと危機感を感じているというところでございます。

※この記事は、2008年1月4日にアカデミーヒルズで開催したパネルディスカッション「政治経済の混迷を斬る ~“竹中チーム”再結集~ at アカデミーヒルズ」の全文掲載です。全29章中の第16章に当たります。

※当日使用した資料は、「チーム・ポリシーウォッチ」のサイトで公開されています。


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